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D.M.Barnett*; 田島 俊樹*
Physical Review E, 54(6), p.6084 - 6092, 1996/12
被引用回数:11 パーセンタイル:48.01(Physics, Fluids & Plasmas)非熱平衡状態にある希釈溶液あるいは不磁化プラズマに対するN対のリアプノフ指数に対する理論的な表式が導かれた。特に、リアプノフ指数が、系の揺動を記述する相関関数の時間積分の関数であることが初めて示された。さらにこの理論を一成分プラズマに適用し、粒子間の強結合相関効果を取り入れた粒子-粒子、粒子-メッシュ粒子コードの結果と比較し、プラズマパラメータに対するリアプノフ指数の依存性を導いた。
熊倉 稔; 伊藤 彰彦; 林晃 一郎*; 杉浦 俊男
Int.J.Mass Spectrom.Ion Phys., 30(3-4), p.331 - 343, 1979/00
トリオキサンにおけるクリスタリング反応は飛行時間型質量分析計を使用して研究した。クラスターイオンとして(CHO)H(n=3~9)が生成される。CHOHおよび(CHO)Hによって開始される反応の第一段階プロセスは三次反応機構であり、又第二段階プロセスは二次反応機構で進行することが明らかになり、更に(CHO)Hの初期プロセスは三次反応であり、その後期プロセスは二次反応機構であった。トリオキサンにおける三次クリスタリング反応の反応速度定数は簡単な構造の化合物の場合における反応速度定数よりも2~4桁位大きいことが判明した。なおこれら実験的に求められた反応速度定数はクラスター分子の振動の自由度の数を考慮した理論式から算出した値とほぼ一致することが明らかになった。クラスター反応においてはクラスター分子の分子構造がイオンの安定性に関係していることが推定された。
熊倉 稔; 杉浦 俊男
J.Phys.Chem., 82(6), p.639 - 643, 1978/06
脂肪族ケトン化合物として簡単な分子構造のものについてJ-O-F質量分析計を使用してイオン-分子反応を研究した。電子衝撃によって生成される主なイオンのイオン化ポテンシャルおよび出現電圧はRPD法によってイオン化効率曲線から快定された。ケトン化合物からのRCORは縮合-脱離反応によって中性分子にプロトン、アルキルイオンおよびアシルイオンが結合した生成物を生ずる。RCOは附加反応によってアシル化イオンを生成することから明らかになった。RCORとRCOによるアシルイオン移動反応の速度定数はアルキル基の炭素数の増加と共に増大し、RCORの速度定数はRCOのそれに比較して著しい。これらは中性分子の分極率の効果によって説明できる。一方RCOは縮合-脱離反応によってアルキルイオン化分子を生成しイオンの反応性は分極率および運動エネルギーに依存した。